ホーム 矢印 ニュース 矢印

慶應義塾大学医学部との尿路上皮がんに関する共同研究成果を第61回 日本癌治療学会学術総会にて発表しました

研究

2023.11.09

慶應義塾大学医学部との尿路上皮がんに関する共同研究成果を第61回 日本癌治療学会学術総会にて発表しました

Craif株式会社(所在地:東京都文京区、CEO:小野瀨 隆一、以下Craif)は2023年10月19日から10月21日まで開催された第61回日本癌治療学会学術総会にて、慶應義塾大学 医学部 泌尿器科学教室 大家基嗣教授、田中伸之専任講師らとの尿路上皮癌に関する研究成果「尿由来エクソソームを用いた尿路上皮癌の新しい体外診断」を共同で発表したことをお知らせいたします。
Craifは今後も、がんの早期発見に向けた新しい取り組みを広く届けることで、当社のミッションである“人々が天寿を全うする社会の実現”に挑戦してまいります。

■共同研究概要
侵襲性が鍵となるリキッドバイオプシーでは、「尿」は最も低侵襲で採取が容易なリキッドバイオプシーの対象です。我々は尿を用いるリキッドバイオプシーの中で、尿由来エクソソームの解析に着目しました。エクソソームとはナノサイズの顆粒状物質で、がん患者のエクソソームにはがん由来マイクロRNA(miRNA)が内包されています。単体では分解されてしまうRNAも、エクソソーム中では分解されず、体液中で安定化します。
本研究では、これまでのSmall-RNAシーケンスを用いた尿中miRNA検出効率に比べて高効率なmiRNAの検出に成功し、300-400種類のmiRNAプロファイルを検出することができました。これらの豊富な特徴量を用いてバイオマーカー探索及び機械学習による精度の高い予測モデルの構築を行うべく、前向きに収集された尿路上皮がん患者、健常者並びに泌尿器疾患を有する非がん患者の尿由来エクソソームを用いてSmall-RNAシーケンスを行い、尿路上皮がんに特徴的なバイオマーカーmiRNAを選定しました。我々は、機械学習から尿路上皮がんの診断モデルを構築し、ホールドアウト検証法により本モデルが尿路上皮癌の検出に高いパフォーマンスを発揮することを報告しました。

■ 第61回 日本癌治療学術総会について
・開催期間:2023年10月19日(木)~2023年10月21日(土)
・開催地:パシフィコ横浜
・公式ホームページ:https://congress.jsco.or.jp/jsco2023/index/page/id/198