生活習慣とがん

がんになりやすい女性とは?女性がんの最新ランキングも紹介

  • 公開日: 3/26/2024
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  • 最終更新日: 3/26/2024
  • #卵巣がん
  • #乳がん
  • #大腸がん
  • #膵臓癌(すいぞうがん)
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がんになりやすい女性とは?女性がんの最新ランキングも紹介
質問者

質問者

最近同い年の有名人が子宮頸がんになったというニュースを見ました。30代の自分にがんはまだ関係ないと思っていたのですが、急に不安になってきて…。

先生

先生

子宮頸がんになる女性は20代後半頃から増えてくるので、そろそろ気をつけないといけませんね。がんの検診は定期的にうけていますか?

質問者

質問者

受けようとは思っているのですが、なかなか忙しくて時間が取れず…。子宮頸がんの検診は4年くらい受けていません。

先生

先生

30代・40代は子宮頸がん・乳がんなど女性特有のがんが多いのが特徴です。がんは早期発見が大切なので、ぜひこの機会にがん検診を受けてみて下さい。

がんを発症する女性は年々増加しており、日本人女性の2人に1人が一生のうちにがんと診断されると言われています。(*1)

とくに乳がんや子宮頸がんなど女性特有のがんは、30代から発症数が急激に増加します。これらのがんは早期発見できれば予後が良いため、若いうちから定期的ながん検診の受診やセルフチェックの実施をおすすめします。

また発症数はそれほど多くありませんが、死亡率が高い卵巣がんにも注意が必要です。初期症状がほとんどないため、発見時にはすでに進行しているケースも少なくありません。

ここでは、女性が発症しやすいがんについて、ランキング形式でくわしく解説します。

この記事でわかること

  • 女性特有の乳がん・子宮頸がんには女性ホルモン「エストロゲン」が関与
  • 子宮頸がん・胃がんは感染症によって発症リスクが上がる
  • 50代・60代のがんは生活習慣が大きく関係している
  • 30代・40代のがん発症者のうち70%以上が女性
  • 死亡率が高い卵巣がんは初期症状がほとんどない
  • がんを予防するためには「生活習慣の見直し」「定期的な検診」が大切

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がんになりやすい女性はいる?女性がんの主な原因とは

質問者

質問者

がんになりやすい女性の特徴ってあるんでしょうか?

先生

先生

がんには食生活・運動・喫煙・飲酒などが大きく関係しており、これらの生活習慣が乱れていると発症リスクが高くなります。

質問者

質問者

感染症もがんのリスクになるって聞いたことがあります。

先生

先生

そうですね。子宮頸がんや胃がんは細菌やウイルスへの慢性的な感染によって引き起こされるものがほとんどです。

女性が発症するがんについて、原因別に詳しく見てみましょう。

女性ホルモン「エストロゲン」と乳がん、子宮がん

「初経から閉経の期間が長い」「妊娠出産経験が少ない」「ホルモン補充治療の期間が長い」などの要因でエストロゲンにさらされる期間が長くなると、乳がん・子宮体がんの発症リスクが上がります。またエストロゲンは脂肪からも産生が促されるため、肥満もがんのリスク因子です。

BMIが30を超える (例: 身長が158cmある女性の場合、体重が74.9㎏以上)と通常体重の人と比較してがんリスクが2.25倍になります。(*2)現在肥満気味の方は生活習慣を改善し、標準体型を目指すようにしましょう。

HPV (ヒトパピローマウイルス)と子宮がん

女性が発症するがんのうち最も予防できる要因は感染症であり、感染性要因がなければがんになる女性は17.5%減少するというデータもあります。(*3)子宮がんのうち頸部に発症する子宮頸がんは、95%以上がHPVというウイルスの感染に関係しています。HPVは主に性交渉によって感染し、性交渉経験のある女性の約半数以上が感染する一般的なウイルスです。(*4)

HPVはほとんどが自然治癒し、約90%が2年以内に完治します。しかし特定型(16型・18型など)のHPVウイルスに感染した人のうちごく一部が、慢性的な感染からがんへ移行する可能性があります。(*5)

HPV感染から子宮頸がん発症まで、個人差はありますが通常の免疫がある場合15年から20年かかります。予防するためには、20歳を超えたら定期的に子宮頸がんの検診を受けるようにしましょう。また子宮頸がんの一次予防として、HPVワクチンの接種も有効です。(*5)

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)と胃がん

ピロリ菌は胃がんの原因の約90%を占めており、感染することで胃がんになるリスクが5倍ほど高くなると言われています。日本での感染者数は3,000万人以上にのぼり、主に口から感染します。ピロリ菌は感染しても症状に気づきにくく、一度感染すると自然治癒することはほとんどありません。(*6)

ピロリ菌に感染しても、すぐに胃がんを発症するわけではありません。8割以上の人が10年以上かけて萎縮性胃炎に移行し、そこから1%未満の人が胃がんへ移行します。(*7)

ピロリ菌の検査はほとんどの自治体で実施しており、千円程度の自己負担で検査可能です。萎縮性胃炎を引き起こす前の段階でピロリ菌を治療できれば、胃がんのリスクは大幅に下がります。

喫煙、飲酒などの生活習慣

がんの発症において、生活習慣は非常に深く関係しています。喫煙・飲酒・食生活・運動・適正体重の5つを意識して生活している女性は、そうでない女性に比べてがんリスクが37%低下したというデータ*もあります。

なかでも喫煙と飲酒はがんになる要因の上位を占めているため、禁煙・節酒だけでもがんのリスクは大幅に減らせるでしょう。(*8)

またストレスを感じている人はそうでない人に比べて、全てのがん発症リスクが11%上昇することも分かっています。(*9)しかしストレスで飲酒や喫煙をしやすくなることから一概にストレスのみの影響とは言えず、メカニズムについてはまだ分かっていません。

年代ごとに気をつけるべきがんの種類が異なる

質問者

質問者

がんは上の年齢の人がかかるイメージがあります。30代でがんを発症するのはまれなケースなのでしょうか。

先生

先生

年齢が上がるにつれてがんになる可能性は高くなります。乳がんや子宮頸がんは20代から増えるため、30代での発症は珍しいことではありません。

質問者

質問者

よく聞く大腸がんや胃がんなどは、何歳ごろからなりやすくなるのですか。

先生

先生

大腸がん・胃がんは50代頃から発症数が急激に増えます。どのがんも予後を良くするためには早期発見が非常に大切です。そのために定期的ながん検診の受診をおすすめします。

ここでは年代ごとに気を付けるべきがんの種類について、詳しく解説していきます。

30代・40代以降の女性は「乳がん」「子宮がん」「卵巣がん」「甲状腺がん」

30代・40代の女性は乳がん・子宮がん・卵巣がん・甲状腺がんなど、女性特有のがんを発症しやすくなります。

乳がん・子宮体がん・卵巣がんの発症には女性ホルモンである「エストロゲン」が関係しています。初経から閉経までの期間が長かったり、出産経験が少なかったりすることで、エストロゲンにさらされる期間が長くなるとがんの発症リスクが高まります。卵巣がん・子宮体がんは40歳以降、乳がんは20代後半から発症しやすくなります。

子宮頸がんは性交渉でのヒトパピローマウイルス(HPV)への感染による発症がほとんどです。近年は性交年齢の早期化や性交相手の増加により発症年齢が若年化しており、20代後半から発症数が急激に増えています。(*10)

甲状腺がんは女性に多くみられるがんで、発症数は男性に比べて3倍ほどです。20代から徐々に増加し、40代でピークを迎えます。甲状腺がんにもエストロゲンが関係していると考えられていますが、まだ詳しくは分かっていません。(*11)(*12)

30・40代のがんの70%以上は女性が発症する?

30代・40代でがんを発症した人のうち70%以上が女性で、乳がん・子宮頚がん・卵巣がん・甲状腺がんなどの女性に多いがんが約半数を占めています。

なかでも乳がんや子宮頸がんは、30歳を過ぎたころから発症数が急激に増えます。しかし早期の段階で発見できれば、治療の幅も増え予後は良くなります。できるだけ早くがんを見つけるために、30歳を過ぎたら定期的にがん検診を受けるようにしましょう。また乳がんの予防として、月に1度のセルフチェックも有効です。

50代・60代以降の女性は「大腸がん」「胃がん」「肺がん」「すい臓がん」

50代・60代以降は生活習慣と大きな関わりがある、大腸がん・胃がん・肺がん・すい臓がんの発症数が増えていきます。

がんの種類発症要因
大腸がん食生活・喫煙・飲酒
胃がん食生活・ピロリ菌への感染
肺がん喫煙・大気汚染
すい臓がん喫煙・飲酒・糖尿病・慢性膵炎

一番発生頻度の高い大腸がんは、食生活・喫煙・飲酒が発症に関与しています。胃がんは塩分の高い食事を取り続けることで発症しやすくなるほか、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)への感染もリスク因子となります。

すい臓がんは喫煙や飲酒などの生活習慣のほか、糖尿病や慢性膵炎などの疾患でも発症リスクが上昇します。肺がんは喫煙が大きな発生要因となるほか、PM2.5などの大気汚染物質を吸い込むことでもリスクは上昇します。

これらのがんは初期の段階で症状があらわれにくいため、早期発見するためには定期的ながん検診の受診が有効です。

女性が発症しやすい、がんのランキング (2019年)

質問者

質問者

年間でどれくらいの人ががんを発症するのですか。

先生

先生

2019年に日本でがんと診断された女性は432,607例です。食生活の欧米化や女性の社会進出の影響によって、がんの罹患数は年々増加しています。

質問者

質問者

そんなにいるんですね。部位ごとに発症数がちがうのも気になります。

先生

先生

女性が1番発症しやすいのが乳がんで、2位の大腸がんと比較すると発症数は約1.5倍です。がんの種類によって初期症状の有無や発見のしやすさが異なり、それにより予後も大きく変わります。

ここでは女性が発症しやすいがんについて、順番に解説していきます。

女性がん発症数 1位: 乳がん

リスク因子:初経から閉経までの期間が長い高齢出産肥満遺伝的要因

乳がんは9人に1人がかかると言われており、2019年の女性発症数は97,142人にのぼります。発症数は多いですが他の臓器に転移していない場合の5年生存率は90%以上と、早期発見できれば比較的治りやすいがんです。(*13)

乳がんのリスク因子として、女性ホルモンであるエストロゲンが関係しています。初経から閉経までの期間が長かったり、高齢出産だったりすると乳がんになる可能性は高くなります。エストロゲンは脂肪からも産生されるため、肥満もリスク因子となります。

また乳がんの5-10%は遺伝子が関係しており、一親等(親か子ども)の血縁者に乳がん患者がいると、乳がんになりやすくなることもわかっています。遺伝的に乳がんになる可能性が高いかどうかは、遺伝子検査で調べられます。(*14)

女性がん発症数 2位: 大腸がん

リスク因子:喫煙飲酒肥満

大腸がんは女性の12人に1人がかかると言われており、2019年では67,753人の女性が大腸がんを発症しています。初期症状がほとんどなく、早期発見が難しいのが特徴です。(*15)

大腸がんは生活習慣と大きな関わりがあり、肥満・喫煙・飲酒などで発生リスクが高まります。特に女性の場合、赤肉(牛・豚など)の摂取量が多いと、結腸がんになる確率が上がると言われています。(*16)

大腸がんを予防するためには適度な運動・バランスの良い食事・禁煙などが有効です。

塩分を抑えて野菜・果物中心の食生活にし、飲酒についてはビール瓶1本・日本酒1合程度までにしましょう。また適度な運動を行い、適正体重を維持することが大切です。女性の場合BMI*値が21.0〜24.9の間にあると、がんによる死亡リスクが下がると言われています。

  • *BMIは肥満度の指標で、[体重(kg)]÷[身長(m)×身長(m)]で求められます。(*17)

女性がん発症数 3位: 肺がん

リスク因子:喫煙大気汚染

肺がんは20人に1人の女性がなると言われており、2019年には42,221人の女性が発症しています。初期症状がほとんどないため、発見時にはすでに進行しているケースも少なくありません。(*18)

肺がんの最も大きなリスク因子は喫煙です。喫煙者はそうでない人に比べて、女性で2.8倍ほど肺がんになる可能性が高くなります。また女性ホルモンであるエストロゲンも関係していると言われていますが、まだ詳しくはわかっていません。(*19)(*20)

肺がん予防として、禁煙のほかに野菜や果物を取り入れたバランスの良い食事・適度な運動などがあげられます。また受動喫煙でも肺がんの可能性は約2〜3割高くなるため、周りに喫煙者がいる場合はたばこの煙を避けるようにしましょう。(*18)

女性がん発症数 4位: 胃がん

リスク因子:喫煙食塩過剰摂取ピロリ菌への感染

胃がんは女性の21人に1人がなると言われており、2019年には38,994人が胃がんを発症しています。胃がんは症状がほとんどなく、早期発見が難しいのが特徴です。(*21)

胃がんのリスク因子として、喫煙や食塩の過剰摂取があげられます。またヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)という細菌に感染していると、感染していない人に比べて胃がんを発症する可能性が5倍程度高くなります。ピロリ菌に感染していても自覚症状はほとんどなく、食欲不振、胸やけなどがある程度です。(*22)

ピロリ菌への感染は血液検査・尿素呼気試験などで簡単にわかります。ピロリ菌は薬の服用で簡単に除菌できるため、症状がある人は早めに消化器内科を受診するようにしましょう。

女性がん発症数 5位: 子宮がん

リスク因子:HPVウイルスへの感染出産経験が少ない肥満

子宮がんは30歳を過ぎたあたりから急激に増え、2019年には29,136人の女性が発症しています。子宮がんは部位ごとに、子宮頸がんと子宮体がんに分けられます。(*23)

子宮頸がんの発症には、ヒトパピローマウイルス(HPV)が大きく関わっています。子宮体がんは女性ホルモンであるエストロゲンが関係しており、出産経験の少なさや肥満などでリスクは上昇します。どちらもがんの前段階を経てがん化していきます。

子宮頸がんの予防として、20歳以上の女性は2年に1度細胞診(ブラシで子宮頚部の細胞を採取)の検査を受けられます。(*24)またHPVワクチンの接種も有効です。子宮体がんには有効な検診がありませんが、初期の段階でも不正出血など特有の症状が現れます。体調の異変に気づいたら、早めに医療機関を受診しましょう。

女性のがん死亡数ランキング (2021年)

質問者

質問者

がんの死亡数ランキングは発症数ランキングと一緒ではないのですか。

先生

先生

がんは部位によって発見のしやすさや治療内容が異なり、それにより予後も変わってきます。発症数は乳がんが圧倒的に1位ですが、死亡数では大腸がんが上回ります。

質問者

質問者

すい臓がんは発症数ランキングに入っていなかったのに、死亡数ランキングでは3位なのですね。

先生

先生

すい臓がんは発症数では6位ですが、死亡数では3位にランクインしており、とても死亡率の高いがんです。すい臓がんは初期症状がなく、静かに進行していくことから予後が悪いのが特徴です。

ここでは死亡数の多いがんについて、特徴や予防法について詳しく解説していきます。

1位: 大腸がん

大腸がんの死亡数は女性第1位となっており、2021年には24,070人の女性が大腸がんで命を落としています。(*15)発症数に対して死亡数が多い理由として、初期症状があまりないことや、忙しさから検査を受けない人が多いことがあげられます。

大腸がんを予防するためには、定期的にがん検診を受けることがとても大切です。40歳からは年に1回大腸がん検診として便潜血検査を受けられます。便潜血検査を受けている人は、受けていない人に比べて死亡率が70%低下するという研究データもあります。(*25)市町村が実施しているものなら1,000円以内の自己負担で受けられるので、ぜひ活用してください。(*26)

また大腸がんのなかには、ポリープが長期間かけてがん化するものもあります。大腸にポリープがある場合、定期的に内視鏡検査を受けるようにしましょう。

2位: 肺がん

肺がんは大腸がんに次いで2番目に死亡数が多く、2020年には22,338人が亡くなっています。(*18)発見が遅れる原因として、特有の症状がないことがあげられます。肺がんの症状は進行しても咳・痰・発熱など日常でよくみられるものが多く、他の病気の検査で偶然見つかるケースも少なくありません。

肺がんの予防として、40歳以上の人を対象に年に1回肺がん検診を受けられます。検査内容は胸部X線・喀痰細胞診*です。(*19)市町村が行っている検診であれば、自己負担額は1,000円以内におさえられる場合がほとんどなので、定期的にがん検診を受けるようにしましょう。

  • *50歳以上の喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の人が対象

3位: すい臓がん

すい臓がんは発症数と死亡数がほぼ等しいのが特徴です。2019年にすい臓がんと診断された女性が21,579人なのに対し、2020年のすい臓がん女性死亡数は18,797人と、死亡率がとても高いがんです。(*27)

すい臓がんは初期の段階で自覚症状がほとんどなく、サイレントキラーと呼ばれています。また他の臓器に浸潤しやすいことや、抗がん剤の治療成績が良くないことから難治性のがんと言われています。(*28)

すい臓がんを予防するために有効な検診は現在ありません。一部ではオプション検査として、腫瘍マーカーや腹部超音波検査を扱っている健診センターもあります。

4位: 乳がん

乳がんは発症数が多いことから死亡数も多く、2020年の女性の乳がん死亡数は14,650人にのぼります。(*13)しかし腫瘍が乳房に現局している場合の5年生存率は90%以上と、早期発見できれば予後が良いのが特徴です。乳がんの症状としては、胸のしこりや質感の変化、くぼみの出現などがあげられます。

乳がんを予防するために、40歳以上の女性は2年に1度乳がん検診としてマンモグラフィを受けられます。(*14)ほとんどの市区町村で検診費用の補助があり、数千円程度の自己負担で受けられるためぜひ活用しましょう。

また乳がんの予防には定期的なセルフチェックも有効です。詳しいやり方についてはこちらの「しこりだけじゃない?乳がんの初期症状と末期症状、原因を解説」を参考にしてみてください。

5位: 胃がん

胃がんの2020年女性死亡数は14,548人で、60代から死亡率は上昇していきます。(*21)5年生存率は早期発見できれば90%を超えますが、遠隔転移している場合は10%以下となってしまいます。なかでも20代・30代でも発症するスキルス胃がんは進行スピードが早く、内視鏡でも発見しにくいことから予後が良くありません。(*29)

胃がんの予防として50歳以上の方は2年に1度、胃部X線検査胃内視鏡検査を受けられます。またピロリ菌の抗体価(ピロリ菌に感染しているか)や、胃粘膜の萎縮度を調べて胃がんのリスクを三段階で評価するABC検診もあります。この検査はあくまで胃がんのリスクを検査するものなので、胃がんを見つけるためには定期的に胃がん検診を受けるようにしましょう。(*30)

女性がんの中で死亡率が高い、卵巣がんにも注意

質問者

質問者

女性特有のがんは30代・40代で発症しやすいというのは分かったのですが、卵巣がんもそうなのでしょうか。

先生

先生

卵巣がんは40代から増加し、50代・60代でピークを迎えます。発症者数はそこまで多くありませんが、早期発見が難しく死亡率が高いことからサイレントキラーと呼ばれています。

卵巣がんは乳がんや子宮がんと比較して発症数は少ないですが、死亡率が高いのが特徴です。5年生存率は乳がんが92.3%、子宮頸がんが76.5%であるのに対して卵巣がんは60.0%と、かなり低くなっています。(*31)

この理由として卵巣がんには初期症状がほとんどなく、早期発見が難しいことがあげられます。進行しても現れる症状は「お腹がはる」「ウエストがキツい」など、日常生活でよく見られるものばかりです。そのため見つかった時にはすでに進行しているケースも少なくありません。

今のところ卵巣がんに対して有効な検診は確立されていません。そのため卵巣がんの症状をよく理解し、疑わしい症状があらわれたらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。

卵巣がんの症状については、こちらの「卵巣がんの症状と原因: 初期症状、卵巣がんになりやすい人とは?」で詳しく解説しているので参考にしてください。

卵巣がんのリスクを自宅で簡単に検査する方法もあります。「マイシグナル」は唾液や尿から卵巣がん以外にも、大腸乳房すい臓食道の7つのがんの先天的リスク・現在のリスクがわかります。

ステージⅠの早期段階から検出できるほか、遺伝的なリスクもわかります。卵巣がんが心配な人は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

まとめ、女性がんの早期発見のためにできること

それではこの記事をまとめましょう。

  • 女性特有の乳がん・子宮頸がんには女性ホルモン「エストロゲン」が関与
  • 子宮頸がん・胃がんは感染症によって発症リスクが上がる
  • 50代・60代のがんは生活習慣が大きく関係している
  • 30代・40代のがん発症者のうち70%以上が女性
  • 死亡率が高い卵巣がんは初期症状がほとんどない
  • がんを予防するためには「生活習慣の見直し」「定期的な検診」が大切

がんは発見が遅れると死亡率が高まりますが、早期発見できれば治療の幅も広がり予後は良くなります。そのためには定期的ながん検診の受診や、セルフチェックが有効です。まだがん検診を受けたことがない人は、この機会にぜひ受けてみてください。

また自宅で簡単にがんリスクを検査できるマイシグナルという検査もあります。マイシグナルでは唾液や尿で大腸乳房すい臓卵巣食道の7つのがんの遺伝的リスクと現在のリスクが分かる検査キットです。

先天的ながんリスクを「マイシグナル・ナビ」で、現在のがんリスクを「マイシグナル・スキャン」でチェックできます。がんの心配がある人は、一度試してみてはいかがでしょうか。

※マイシグナルはがんのリスクを予測する検査であり、がんの診断を目的とするものではありません。

参考
  • 本記事に記載されている費用は当社(Craif)が独自で調べたものになります。実際の費用は各医療機関にお問い合わせください。

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